テレビ番組で性教育についての特集がされていたり、書店に性教育に関する本がたくさん並んでいたり、以前より「性教育」という言葉を見聞きすることが多くなったと感じている方も多いのではないでしょうか。
「性教育」が大切なのは何となく分かるけど、何だか抵抗がある…
子どもに伝えようと思っても何を伝えたらいいのかわからない…
そんな声をよく聞きます。
私達親世代は、学校でほとんど性教育を受けてきていません。そのうえ、性の話はタブーだった家庭も多いのではないでしょうか。そんな私達大人が、性教育に抵抗があったり、知らないのは当然なのです。
おうちで性教育を始める時は、子どもに伝える前に親が知識をつけることが必要です。
・子どもに性教育をしたいけど、何から始めたらいいのかわからない。
・性教育は学校にお任せしたらダメなの?
・性教育って子どもにセックスや避妊を教えるってこと?まだ早いでしょ。
・おうちでの性教育って具体的にどんなことをするの?
そんな方におすすめ!性教育の入門にピッタリの本を5冊ご紹介します。
1.おうち性教育はじめます

□おうち性教育はじめます
一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方
□フクチマミ(著)/村瀬幸浩(著)
□¥1,430(税込み)
著者の村瀬幸浩(むらせゆきひろ)さんは教育者であり、性教育およびジェンダー教育の第一人者で、性教育に関する著書をたくさん出版されています。
1.図表やイラストが豊富。また、とてもわかりやすく、親しみやすい文章で書かれている。
2.幼児期から思春期まで、「いつ、どのように話すべきか」具体的なアプローチが提案されている。
3.性に関する会話を「日常の延長」として捉え、堅苦しくない形で学ぶことができる。
4.実際の会話例や、親が使えるフレーズが紹介されており、「どう伝えればいいか分からない」という悩みが解消できる。
5.性教育に対する親の「不安」や「タブー意識」に寄り添いながら、その克服方法も示してくれている。
この本はとにかく読みやすいうえに、性教育の大切なポイントがぎゅっと詰まっています。日常の中でふと気になることがあった際に、繰り返し開いて確認するのにも最適です。
「性教育って?」と気になった時、最初に手に取っていただきたい一冊です。
2.やらねばならぬと思いつつ〈超初級〉性教育サポートBOOK

□やらねばならぬと思いつつ
〈超初級〉性教育サポートBOOK
□シオリーヌ(大貫詩織)(著)/
ゆままま(イラスト)
□¥1,650(税込み)
著者のシオリーヌ(大貫詩織)さんは、助産師であり、「性教育YouTuber」として、性の情報を発信されています。
【性教育YouTuber】シオリーヌ
↑シオリーヌさんのYouTubeにとびます。とても学びの多いチャンネルですので、興味のある方は、ご覧になって下さい。
1.「性教育の重要性をわかってはいるけどできそうにない…」そんな大人に寄り添ってくれる、初心者向けの内容。
2.イラストがたくさん使用されており、難しい話題も気軽に読み進められる。
3.「生理って何?」や「結婚をしたら赤ちゃんができるの?」など、子どもに聞かれがちな30の質問への対応方法が、具体的に丁寧に書かれている。
4.子どもへの性教育を始める前に、親が知っておきたい10の心構えが書かれており、性の話に抵抗のある人でも読み進めやすい。
この本は、「性教育をしたいけどできない…」と思っていたり、「赤ちゃんってどうやって生まれるの?」などと子どもから突然聞かれて困っている…
そんな大人の気持ちに寄り添い、性教育の「はじめの一歩」を後押ししてくれる内容になっています。
3.あっ!そうなんだ!性と生

□あっ!そうなんだ!性と生
□浅井春夫(著)/勝部真規子(絵)
□¥2,200(税込み)
この本は、絵本編と解説編の2部構成になっており、解説編は大人向けの内容になっています。絵本編を子どもと読む際に、補足してほしいことや子どもへの話し方、伝え方のポイントなど、配慮してほしいことが書かれています。
1.子どもが疑問に思いやすい「性」や「生」について、わかりやすい言葉と丁寧な説明で書かれている。
2.多様性の尊重や生き方の多様性に配慮した記述があり、現代社会に適応した性教育を学ぶことができる。
3.解説編で大人が知識を深めたうえで、絵本編を子どもと一緒に読み進めることができる。
4.生理の仕組みや、性交渉、妊娠の経過などを、表現をぼかすことなくわかりやすいイラストで描かれている。
この本は、生殖器や性交渉、妊娠、出産についても正確にイラストで描かれているので、初めは強い抵抗を感じる方もいるかもしれません。
イラストを見て「子どもには見せられない!」と思われる方もいるかもしれませんが、とても大切な内容が詰まっているので、まずはママやパパが読んで学びを深めるだけでも十分です。
4.「ようこそ!あかちゃん」せかいじゅうの家族のはじまりのおはなし

□ようこそ!あかちゃん
せかいじゅうの家族のはじまりのおはなし
□レイチェル・グリーナー(文)/クレア・オーウェン(絵)/浦野匡子(翻訳)/艮香織(翻訳)
□¥2,420(税込み)
この絵本は、イギリスで5歳から7歳の子どもを対象につくられました。
1.子どもを対象としてつくられた本だが、嘘やごまかしはなく、体の性差、受精から出産までのしくみ、双子、人工受精や帝王切開などについて科学的に正確な事実をわかりやすく描いている。
2.「命の誕生」を子どもにもわかりやすいイラストと言葉で解説している。
3.肌の色や髪型、見た目、障がいを持った人、さまざまな家族のかたちなどあらゆる多様性が意識されたイラスト、内容になっている。
4.早産や医療介入のある妊娠、代理出産、養子縁組、同性婚など、さまざまな家族のかたちにも触れている。
5歳〜7歳を対象としたつくられた本ということを踏まえて見ると、日本の性教育との差に驚く方も多いと思います。
しかし、ユネスコの性教育ガイダンスでは5歳から、WHOでつくられた性教育のスタンダードでは0歳から、性に関する教育をはじめるべきとされています。
この絵本を通して、対象が子どもであっても、嘘やごまかしがなく科学的に正確な事実を伝える性教育に触れることができます。
▼国際セクシュアリティ教育ガイダンスについてはこちらの投稿もご覧ください。

5.0〜9歳 男の子のママへ まじめなオチンチンの話

□【0〜9歳 男の子のママへ】まじめなオチンチンの話 男の子の気持ちが分かる本
□矢島暎夫(著)
□¥1,320(税込み)
著者の矢島暎夫(やじまてるお)さんは、経験50年の泌尿器科の医師です。
男の子を持つママが知っておいたほうがいい、オチンチンのすべてが楽しくわかりやすく解説されています。
1.包茎のこと、オチンチンのケア、構造、病気など、男性器についてわかりやすく解説されている。
2.解剖学や生理学に基づいた科学的で正確な説明があり、体の仕組みをしっかり理解することができる。
3.男の子をもつママでも、なかなか知る機会のないオチンチンのしくみについて知識を深めることができる。
4.イラストが多く、ひとつひとつの項目がユーモアを交えて簡潔に書かれているので読み進めやすい。
5.男性器のいろいろな病気についても解説されており、症状や受診の目安について知ることができる。
男の子を育児中のママやパパに一度は読んでほしい一冊です。
科学的で正確な説明や具体的な対処法を知ることができ、読み終える頃には、ママ達のオチンチンへの疑問はスッキリ解決されているかもしれません。
まとめ
今回は「性教育について知りたい!」「家庭で性教育をはじめたい。」と思っている、性教育初心者のママやパパにおすすめの本を5冊ご紹介しました。
どれも読みやすく、「まずは性教育について知りたい!」という方にピッタリの本ばかりです。
気になる本がありましたら、書店などで手にとってみてください。