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【うっかり加害者にならないために】勝手に触らない・触らせない・見ない・見せない!プライベートパーツ

おうちで子どもへの性教育の必要性を感じたり、性教育について知れば知るほど、「性教育をしなければ!」と力が入ってしまいがちです。
「まずは何から伝えよう?」「セックスについて伝えることも大切なのはわかったけど何だか話しにくい…」そんな風に思っているママやパパも多いのではないでしょうか。

「性教育」と言っても難しく考える必要はありません

3歳〜10歳くらいの子どもに対して、日常生活の中で伝えやすく取り入れやすいのは、プライベートゾーン(口・胸・性器・おしり)についてです。

親自身が無意識のうちに、プライベートゾーンへの誤った認識を子どもに教えてしまっていることがあります。また、プライベートゾーンについて知らなければ、遊びやちょっとしたからかいのつもりで、相手を深く傷つけたり、うっかり性加害者になってしまう危険性もあるのです。

自分のことも相手のことも大切にするために、プライベートゾーンについて知ること、子どもに伝えることはとても重要です
日常生活の中で子どもに伝える方法、気をつける点についてお伝えします。

前提として、からだはすべてその人のものであり、どの部分も大切です。
その中でも特に、他人が(親であっても)勝手に触ったり触らせたり、見たり見せたりしてはいけない部分のことを「プライベートゾーン」といいます。

プライベートゾーンはあなただけのものだから優しく清潔に大切に扱おうね。

からだに勝手に触ったり見ようとしてきた人には「嫌だ!」とハッキリ言って逃げるんだよ。

などと、小さな頃から繰り返し伝えていきましょう。

「口・胸・性器・おしり」の4か所をプライベートゾーンと呼ぶことが多いですが、個人によって「見せたくない、触られたくない」と感じる部分は異なります

例えば、頭に触れられることが好きな子もいれば、とても不快に感じる子もいます。
子どもには、からだのどこであっても自分の「見せたくない、触られたくない」という気持ちは大切にしていいこと、それぞれの人の「見せたくない、触られたくない」も尊重する必要があることを併せて伝えていくといいでしょう。

親も触っちゃいけないの?それは無理でしょ

そんな声もあると思います。

もちろん、おむつ替えや入浴、着替えなど必要なお世話や看護の時は別です。しかし、親であっても勝手に触ることは望ましくありません
「おむつ替えようね〜」
「からだにクリーム塗るよ」
などと、赤ちゃんの頃から意識して声をかけることで、自分自身の体も人の体も大切にするという気持ちが育っていきます

では、おむつ替えや入浴などの体に触れる必要のある時ではないけれど、コミュニケーションや愛情表現のつもりで子どものおしりを触ってキャッキャとふざけたり、口にキスをしたりするのはどうなのでしょうか。

それは愛情表現なんだし、子どもが小さいうちはいいんじゃないの?

それも大切な親子のコミュニケーションでしょ。

いやらしい気持ちがあるわけじゃないし、子どもの可愛いおしり触りたいー!

そんな風に思っている方も多いのではないでしょうか。

しかし、親であっても必要な時以外に、子どものプライベートゾーンを触るのはよくありません
子どもが性被害に遭わないためにも、無自覚に加害者にならないためにも親の方が意識して線引する必要があるのです。

なぜ、親であっても必要な時以外はプライベートゾーンに触れたり見たりしてはいけないのでしょうか。

プライベートゾーンに触れることを愛情表現と捉えてしまう危険性がある

・「〇〇くんのかわいいチンチン」とちょんと触れたり
・「〇〇ちゃん大好きだよー!」とキスをしたり
・「かわいいねー!」と入浴中におしりを触りあったり

一見、微笑ましい親子の光景ですが、「私のことが好きだからプライベートゾーンを触る」「僕がかわいいからおしりを触るんだ」と、プライベートゾーンを勝手に見たり触ることが「好き」「かわいい」の表現だと教えてしまうことになりかねないのです。

プライベートゾーンに触れたり見たりすることが「愛情表現」だと認識してしまうと、どんな危険性があるのでしょうか。

たとえば、スカートめくりやカンチョーをされても「好きだからかな」と思って何も言えなかったり、からだを触られたり見せるよう要求されても拒否できずに、犯罪被害に巻き込まれてしまうことも考えられま

うっかり加害者になってしまう危険性がある

「好きだから触ってもいい」「触ること=愛情表現」だと誤って認識してしまうことで、相手の意思に関わらず、自分の好意を表すために勝手に触ってしまい加害者になってしまう可能性もあります。

2023年7月に施行された改正刑法により、夫婦間であっても同意のない性行為は「不同意性交等罪」として処罰の対象となりました。
たとえ恋人同士や夫婦であっても、勝手にプライベートゾーンに触れたり見たりしてはいけません。

同意が必要なのは性行為だけではありません。相手の同意なく、勝手に触ったり見たり、触らせたり見せたりすることは「性暴力・性加害」になるのです。

子どもが面白がっておしりを見せたり、ママのおっぱいを触ることが好きだったりすることはよくあります。

「プライベートゾーンを見ない見せない・触らない触らせない」ことはとても重要ですが、叱ったり脅したりする必要はありません。

・お風呂場で
・着替えの際に
・プライベートパーツに触れている時に

日常生活の中で繰り返し何度も伝えていきましょう

卒乳や断乳をした後でも、ママのおっぱいを触るのが好きでよく触ってくるけど不快に感じる。でも、拒否したら子どもを傷つけてしまいそうで言えない…

そんなママからの声を聞いたことがあります。

子どもを大切に思うことと、ママが不快な気持ちを我慢することは関係ありません。
「〇〇ちゃんのことが大好き」と「これをされるとイヤ」は分けて考えていいのです。

日常のなかで繰り返し伝えていくことで、自分の「イヤ」を伝えたり、相手の「イヤ」を尊重できるようになっていきます

子どもの頃に、スカートめくりやカンチョー、ズボン下ろしなどをされたり、したり、学校などで目撃したことのある人は多いのではないでしょうか?

「ふざけていた」「遊んでいた」「相手も笑っていた」
などと思っていたとしても、この行為は性別に関係なく性的ないじめ・性暴力のひとつです。

また子どもが生まれてから、小さな子ども同士がぎゅーっとハグをしていたり、キスをしていたり…
そんな場面に遭遇したことのある方も多いのではないでしょうか。

一見、とても微笑ましくて可愛い姿に見えますが、どんなに年齢が低くても一方の思いだけで勝手にハグやキスをしてはいけません

そばにいる大人が
「かわいい〜。写真撮りたいからもう一回やってー」
などと子どもの行動を肯定するような態度をとることがないように気をつけなければなりません。

プライベートゾーンへの不本意で理不尽な侵入や攻撃は想像以上に深刻なダメージや屈辱感を与えます
深刻さをあまり自覚することのない時期だからこそ、プライベートゾーンについて大人が繰り返ししっかりと伝えることが必要です。

性の話の中でも、プライベートゾーンの話は子どもが幼いうちから話しやすく、日常生活の中にも取り入れやすい話題です。

プライベートゾーンへの意識が不足していると、性被害に遭う確率があがってしまったり、無自覚に加害者になってしまう可能性もあります。

また、大人側が子どもと関わる際に意識して気をつける必要もあるので、大人が知識を身に着け、日常生活の中で実践していくことが大切です。

子どもが「おっぱーい」と言ってママの胸を触ってきたり、おしりを出して喜んでいる場面に出会うことも多くあると思います。
そんな時、子どもを叱りつける必要はありません。
子どもが幼いうちから、日常生活の中で繰り返し伝えることで、子どもの中に少しずつ大切な知識として積み上がっていきます。

是非おうちの中で性の話をする機会を取り入れてみて下さい。

ABOUT ME
ぽっか
元保育士。 4歳・9歳の男児2人の40代ママ。