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多様化した生理用品の特徴とメリット・デメリット 〜『使い捨て』から『サステナブル』なモノへ〜

女性にとって長く付き合うことになる「生理」
平均して約38年もの間、毎月繰り返される生理は、人生の約6年間を占めるとも言われています。
生理は単に経血が排出されるだけではありません。腹痛や頭痛、不快感や気分の落ち込みなど、身体や心にさまざまな影響を与えます。

ここ数年で、生理用品はバリエーションが豊富になり、選択肢が増えました
その日の体調や予定によって、使用する生理用品を変えたり併用したりすることで、もっと快適に過ごせるようになるかもしれません。

日本では約90%以上の人が、生理の時に「紙ナプキン」を使用しています。

・最初に使ったのが紙ナプキンだったから、他の生理用品を使おうと思ったことがない。

・吸水ショーツや月経カップが気になるけど、ちょっと怖い…

そんな方も多いのではないでしょうか?

近年では環境問題や健康への関心、技術の進化により、使い捨てのものだけでなく、繰り返し使用できるサステナブルなものも多く開発されています。

今回は、多様化した生理用品について、その特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。

生理用品の発祥は約60年前

「生理用品」とは、女性の生理(月経)における経血を処理するための製品です。

日本で初めて生理用ナプキンが発売されたのは1961年。この商品は、脱脂綿の5倍以上の吸収力があり、使用後にはトイレに流すことができる画期的な生理用品で、多くの女性の生活を変えました。

現在では、技術の進化やニーズの多様化によって、快適さや利便性を追求した製品が続々と登場しています。

生理用ナプキン発売前の日本では、脱脂綿や使い古しの布、新聞紙、さらには植物の葉などを使用して経血を処理しており、不衛生ゆえに感染症などの病気が多発していました。

生理用品の種類とそれぞれのメリット・デメリット

日本ではじめての生理用ナプキンが発売されてから約60年。技術の進化や社会的認識の変化、多様なニーズによって、生理用品の選択肢は多様化しています

自分の生活スタイルや体調などに合わせて生理用品を選ぶことで、より快適に生理期間を過ごすことができるようになるかもしれません。

紙ナプキン

日本で最も多く使用されているのが紙ナプキンです。日本では約90%の人が「紙ナプキン」を使用しています。

メリット

・薬局やコンビニなどで簡単に手に入れることができる
・多様なサイズやタイプ(昼用、夜用、羽つき、羽なし、ショーツ型他)が発売されており、選択肢が多い
・使用方法が簡単でわかりやすい。
・使用後は捨てるだけでいいので、手間が少ない

デメリット

・定期的に交換が必要。
・長時間使用することで、かぶれやムレなど皮膚トラブルの原因になる。
・使い捨てのため、コストがかかる
・ゴミが出るので、環境負荷が高い

布ナプキン

布ナプキンは、環境問題やサステナビリティへの関心が高まった2000年代後半から、再使用可能な生理用品として注目され始めました。

メリット

・洗って繰り返し使用することができ、ゴミが出ず、環境に優しい
・肌に優しい素材の物が多く、ムレやかぶれのリスクが低い
・初期投資は必要だが、長期的に見ると使い捨ての紙ナプキンよりも経済的

デメリット

洗濯が必要で、使用後の手入れに時間と手間がかかる。
・吸収力が弱い場合があり、頻繁に交換したり、漏れ対策が必要
・使用した布ナプキンを持ち帰る必要があり、外出時の持ち運びが不便。
・初期コストがかかる。(1枚あたり600円〜2000円程度。)

タンポン

タンポンは、膣内に挿入して、経血が体外に出る前に膣内で吸収する生理用品です。
小さな円筒形で、膣に挿入して使用します。

メリット

・ムレやかぶれを防ぎ、スポーツ時にも快適に使用できる。
・ナプキンと比べて頻繁に取り替える必要がない
・生理中でもプールや温泉に入れる

デメリット

・慣れるまでは装着が難しいと感じる場合がある。
・長時間の挿入や不衛生な扱いによって、トキシックショック症候群(TSS)という、重篤な症状を引き起こす可能性がある。
・装着時や取り出し時に、手指やタンポンの清潔を保つ必要がある。
・使い捨てのため、コストがかかる。

トキシックショック症候群(TSS)とは、黄色ブドウ球菌の産生する毒素が原因で起こる急性疾患。初期症状としては、突然の高熱を伴って発疹、倦怠感、嘔吐、下痢、粘膜充血などがあります。
(参考サイト ソフイ公式サイト

タンポンを使用する際には、長時間つけないことと、経血の量に合った製品を使用することが大切です。

経血吸水ショーツ

経血吸水ショーツは、下着に特殊な吸水層が組み込まれており、経血を直接吸収できる生理用品です。

メリット

・ナプキンの使用量が減る。経血の量が少ない日には、吸水ショーツのみで過ごすことができる
頻繁に取り替える必要がなく、スポーツや外出時にも安心して使用できる。
・繰り返し使用することができ、ゴミが出ない。ナプキンを繰り返し購入するよりも、長期的には経済的
・ナプキンを持ち歩く必要がないため、学校などで生理中にトイレに行くことへの抵抗感が軽減する。
・肌に優しい素材の物が多く、ムレやかぶれのリスクが低い

デメリット

初期費用がかかる。
 (メーカーによって価格差があり、1枚2000円〜8000円程度。)
・使用後に、血液を落としてから洗濯する必要がある。
・経血量が多い日には吸収量が足りない場合がある。
・経血がショーツに溜まることで、においや衛生面が気になることがある。
・乾くのに時間がかかる。

ここ数年で、様々なメーカーから経血吸水ショーツが販売されるようになりました。GUやユニクロ、薬局などでも販売しているので、手に取りやすい価格の物から試してみるのがおすすめです。

月経カップ

月経カップは、柔らかいシリコンやラテックスでできたカップ状の生理用品です。膣内に挿入して経血をカップに溜める仕組みになっています。

メリット

・数年間繰り返し使用でき、ゴミを大幅に減らせる
(耐用年数は各メーカーによって、約1年〜約10年程と幅がある。)
4〜8時間程度の使用が可能で、何度も交換する手間がない。
・正しく装着すると漏れる心配が少ない。
スポーツや温泉、就寝時にも使用することができる
・においが気になりにくく、ムレやかぶれの心配が軽減する。

デメリット

・使用方法に慣れるまで時間がかかることがある。
・正しい位置に装着しないと、不快感を感じたり、漏れる可能性がある。
使用後に洗浄・消毒が必要
・初期費用がかかる。
 (一個あたり3000円〜6000円程度。洗浄してまたすぐに使用可能で、たくさん用意する必要はない。)

月経ディスク

月経ディスクは、膣口よりも奥にある子宮頸部の下に装着して使用する生理用品です。月経カップに似た構造ですが、膣内の装着位置や仕組みが異なります

月経カップと月経ディスクの違い

【月経カップ】
・形状:釣り鐘型
・装着位置:膣口のすぐ近く

【月経ディスク】
・形状:お椀型
・装着位置:膣口より奥にある子宮頸部の下

メリット

・繰り返し使えるものは最長10年間使用可能で、ゴミを大幅に減らせる
・装着感や圧迫感が少なく、漏れにくい。
月経カップよりも容量が多く、経血が多い人にも適している
最長12時間まで使用可能で、交換頻度が少ない。
・においが気になりにくく、ムレやかぶれの心配が軽減する。
装着したまま、セックスやセルフプレジャーを楽しむことができる。(感染症や妊娠のリスクが軽減されるものではない。)

デメリット

正しい位置に装着することが難しく、取り出す際にもコツが必要で、慣れるまで時間がかかることがある。
使用後に洗浄、消毒が必要
・衛生管理が不十分だと、細菌感染やトキシックショック症候群(TSS)のリスクがある
・初期費用が高い。
 (繰り返し使用できるものは、一個あたり3000円〜7000円程度。)
・使い捨てタイプはコストがかさむ。
 (1枚あたり400円〜900円程度。)

シンクロフィット

シンクロフィットは、ユニ・チャームによって2008年に発売された新しいタイプの生理用品です。タンポンや月経カップのように膣に挿入するのではなく、体に密着させてナプキンと一緒に使用します。

メリット

ナプキンと合わせて使用することで、約2時間分の吸収力が追加され、漏れの心配が軽減する。
・使用後はそのままトイレに流すことができる
・通常のナプキンよりもコンパクトなので持ち運びしやすい。
ズレにくく、スポーツをする際にも安心して使用できる

デメリット

ナプキンなどとと併用して使用する必要があ総コストが増加する。
・使い捨てのためゴミが出る。

使用方法などはこちら ソフイ公式サイト

まとめ

ここ数年、生理用品には、環境に優しいものや経済的なものの選択肢が増えています。

初めて試す場合は、普段使用しているナプキンと併用するなど、少しずつ取り入れてみるのがおすすめです。
自分に合ったアイテムを選んで、快適な生理期間を過ごしましょう!

ABOUT ME
ぽっか
元保育士。 4歳・9歳の男児2人の40代ママ。