性教育って気になるけど、何を伝えればいいんだろう?
何歳から始めるの?
学校にお任せしたらダメなの?
そんな風に思っている方は多いと思います。
今回は、家庭で親からわが子へ伝える性教育の必要性や、3歳から始めると良い理由、はじめに伝えたい大切な3つのことについてお伝えします。
親から子どもへ伝える性教育って?
皆さんは幼少期から現在に至るまで、親と性の話をしたことがありますか?
家族と性の話を含めどんな話もできる!という方もいらっしゃると思いますが、
・テレビドラマを見ていてキスシーンやラブシーンが出てくると、変な空気が流れた ・性に関する話をした時に、怒られたり、話をはぐらかされた ・体や性についての悩みや不安があったが、親には相談できなかった |
そんな経験をされた方はとても多いです。
日本の性教育は世界の中でかなり遅れています。その一方、世界のポルノの約6割は日本で作られており、日本は性産業先進国と呼ばれています。
正しい性教育を学ぶ機会はほぼないが、アダルトコンテンツに容易く触れられるのが日本。そんな中で、性教育=セックス(生殖)という誤解が生まれ、日本では性教育に抵抗感がある大人が多いのが現実です。
しかし、セックスは性教育の一部でしかありません。
性教育は『いのち・からだ・健康』の学問であり、性教育は子どもの自己肯定感や自己受容を育て、子ども自身が自分の身を守る防犯の意識の高さや知識へとつながっていきます。
日本の学校での性教育にはまだまだたくさんの課題があり、学校で学ぶ性教育だけでは不十分と言わざるを得ません。
学校や社会が変化するにはまだまだ時間がかかります。
子どもたちが自分のことも他者のことも大切にできるようになるため、また性の被害者にも加害者にもならないために、家庭での性教育がとても重要です。
おうちでの性教育は3歳からはじめよう!
性教育は中高生から始めるものというイメージをお持ちの方は多いと思います。私も以前はそう考えていました!
今まで性の話をほとんどしてこなかった親子が、思春期に入った子どもに突然性の話をする。
想像しただけで、話す親の方も、聞く子どもの方も、恥ずかしいような、気まずいような、とてもハードルが高いことだと感じませんか?
学校で教えてもらえばいい。
自然と分かるようになるんじゃない?
学校での性教育がかなり遅れており、性の話がタブーとなっている家庭も多い日本。その中で、子ども達の多くは、友達や交際相手・インターネットから性の情報を得ます。
小さな頃からスマホやSNSが身近な現代では、性の情報に簡単に触れられます。
ネット上には誤った性の情報や、子どもには触れてほしくないアダルトコンテンツもたくさんあり、誤った性の情報を鵜呑みにしてしまう危険性があります。正しい知識がなければ、何が誤った情報なのかも判断することができません。
それまで性の話をしてこなかった家庭で、思春期の子どもが親と性の話をすることはありませんし、親には話さないことも多くなっていきます。
ですので、「おしり!おっぱい!うんち!」などの言葉に抵抗のない幼児期から、家庭で性教育をはじめるのがおすすめです。
正しい性の知識は、子どもが幸せな人生を歩むための大切なお守りになります。
はじめに伝えたい3つの大切なこと
性教育をはじめようと言っても、
性の話をすることに抵抗がある…
何からはじめたらいいの?
そう思っている方は多いと思います。
セックスや防犯について伝えるだけが性教育ではありません。
皆さんが日常の中で、性教育だとは意識せずしているお子さんとの関わりの中にも、性教育の土台がたくさんあります。
日本に住む大人の多くは、十分な性教育を受けてきていません。ですので、性の話に抵抗があったり、性教育と言ってもどうしたらいいのかわからないのは当たり前なのです。
子どもとともに、大人も少しずつ正しい知識を身につけていきましょう。
一人ひとりが大切な存在であることを伝える
「家庭で性教育をはじめたい!」と思った時に、まず子どもに伝えていきたい大切なこと。それは、日々の暮らしの中で、「自分のからだは自分のもの」「自分のからだも気持ちも大切」ということを繰り返し伝えることです。
性教育と聞くと難しく考えてしまうかもしれませんが、最初の一歩はとてもシンプルでいいのです。
言葉で伝えるだけでなく、実際に大人が「子どものからだや気持ちは子ども自身のもの」という意識をもち子どもと関わることが、自分や自分以外の人も大切にする意識へとつながっていきます。
具体的には、子どもが「いやだ」「やめて」と言う気持ちを尊重する。お世話やトイレの介助などで、大人が子どものプライベートパーツ(口・胸・性器・おしり)に触れる時には、声をかけ子どもが同意してから行うなどです。
4つのプライベートパーツを知ろう
「自分のからだは自分のもの」であり、「からだはどこも大事」であることは前提として、からだには特別に大事な4つのパーツがあります。
それは、『口・胸・性器・おしり』です。また、個人がそれぞれ大切にしたいプライベートパーツがある場合もあります。
「プライベートパーツは特別大事なところ」「触るのも見るのも自分だけ」と伝えます。
家族も友達も先生も、自分にとって大切な人であっても、じろじろと見たり勝手にさわったりしないというのも大事な前提です。
防犯のために伝えておきたい、NO!GO!TELL!
子どもに身の守り方を教える時は、プライベートパーツだけでなくどの部分であっても、嫌なことや声掛けをされたら、
- NO!(だめ!いやだ!)と拒否をする
- GO!(にげる)
- TELL!(大人にはなす)
という選択肢があることを繰り返し伝えます。
嫌なことや声掛けとは、怖い・不安・痛い・腹がたつ・悔しい気持ちになることです。また、「自分がされたくないこと」「自分が不快なこと」も「嫌だ」と言っていいというのも大切なポイントです。
誰かにとっては嬉しいことやマイナスな感情を感じないことであっても、人にはそれぞれされたくないことや、不快なことがあります。
皆さんが子どもの頃、本当は嫌だけど気を遣って、嫌だと言えなかったことがあるかもしれません。でも、本当は自分の「NO」ははっきりと伝えていいのです。NOの感覚を抑え込まないことが、防犯につながっていきます。
そのためには、大人は子どもの「NO」を尊重できるようにならなくてはいけません。
まとめ
ここ数年、性教育の大切さを伝える本や、雑誌の特集などを目にすることが多くなりました。わが子への性教育について気になっているが、どうしたらいいかわからない。という方も多いと思います。
本日はそんなママやパパに向けて、性教育をはじめた方がいい理由や、はじめに伝えるといい大切な3つのことについてお伝えしました。